BIMマネージャー・コーディネーター読本 WEB閲覧のご案内

公益社団法人日本建築士会連合会では、令和5年度にBIMマネージャー・コーディネーター読本を、令和6年度にその追補版を発刊し、全国で普及のためのセミナーを開催しました。その際に配布した読本について、現在はWEBでのみ公開をしております(印刷物の頒布は行っておりません)。

はじめに

BIM は、コンピューター上に作成した主に 3 次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建築物の属性情報を併せ持つ建築物情報モデルを構築するものと定義されています※)。
 日本における BIM 元年は、一説には 2009(平成 21)年と言われています。それから 15 年経った現在、私たちの業務の中に BIM の設計プロセスが浸透していると感じる方も多いのではないでしょうか。
 建築設計における BIM の活用は、3D モデルからパースを作成し、相互に食い違いのない図面を描くことだけにとどまりません。設計の情報を施工時に参照し、維持管理や資産管理に利用するなど、建築物のライフサイクル全般に活かすこともできるのです。
こういった観点から、今後は、建築に関する専門的な知識や技術、BIM の利用に関する知識やスキルを有するだけではなく、統合 BIM モデルを活用し、個別のプロジェクトにおける意匠・構造・設備の各部門間や設計者と施工者の間の BIM 利用の連携・調整、各社における BIM 標準の策定等を担う人材が求められています。
 公益社団法人日本建築士会連合会は、これまで BIM を活用する方々の裾野を広げるべく、BIM 利用の講習会の実施等による BIM の普及に取り組んでまいりましたが、さらなる BIM 利用の加速化を図るため、このたび新たな BIM 関連技術者の将来像のひとつとして、BIM マネージャー・コーディネーターに関するテキストをまとめることといたしました。
 本テキストでは、デジタルトランスフォーメーションと BIM との関係、世界や日本における BIM活用の現状、BIM 活用における情報マネジメントの考え方、BIM マネージャー・コーディネーターの位置づけや必要なスキルとその役割、維持管理における BIM 活用、国内外における先進事例等を記載しており、BIM マネージャー・コーディネーターとなる人材を育成するために必要と思われる関連情報を盛り込んでいます。
 本テキストの作成にあたっては、BIM に関して各方面で活躍されている方々に多大なるご協力をいただきました。関係されたすべての方々にこの場をお借りして御礼申し上げます。
 本テキストが BIM に関心を有する多くの方々に参照され、日本における BIM の活用が一層広がることを祈念いたします。

BIMマネージャー・コーディネーター読本
(令和5年度)

目次
1.DX と BIM
2.建築 BIM 推進会議における日本の BIM 活用
3.BIM の世界潮流
4.本書における BIM マネージャー、コーディネーターの位置づけ
5.BIM プロジェクトにおける情報マネジメント
6.BIM マネージャー、コーディネーターに必要なスキルとその役割
7.維持管理における BIM 活用
8.各社における BIM のユースケースと運用体制
9.これから BIM に取り組む方に向けて

BIMマネージャー・コーディネーター読本【追補版】
(令和6年度)

目次
1.建設 DX を支える IFC 標準の基礎
2.BIM を活用した情報基盤とその利用
3.設計業務フローにおける IFC を用いたデータ連携
4.各社における BIM のユースケースと運用体制

BIM マネージャー・コーディネーターテキスト作成部会

●委員(敬称略) ◎:主査

◎大石 佳知 公益社団法人日本建築士会連合会 情報部会長/建築 BIM 推進会議 委員
 有限会社アーキ・キューブ
吉田 浩司 公益社団法人日本建築士会連合会 青年委員会 委員長
 株式会社 ixrea
安野 芳彦 公益社団法人日本建築士会連合会 BIM タスクフォース部会長
 株式会社梓設計 プリンシパルアーキテクト
日高 陽子
 株式会社梓設計
松澤 亮
 株式会社梓設計/株式会社梓総合研究所
尾畑 貴司
 株式会社パブリッヂデザイン

●オブザーバー(敬称略)
泉 昌一郎
 オートデスク株式会社
佐藤 和孝
 ベクターワークスジャパン株式会社
志茂 るみ子
 グラフィソフトジャパン株式会社
野路 皓平
 福井コンピュータアーキテクト株式会社
菅原 誠志
 福井コンピュータアーキテクト株式会社

●事務局
公益社団法人日本建築士会連合会